このブログについて

MagicFluteは6本の指だけで3オクターブもの音域を演奏できる電子吹奏楽器。

このブログ「MagicFluteを作ってみよう」では、奇楽堂が試作してきたこのMagicFluteについて、一般の方でも製作出来るよう、各部品や作り方の情報を掲載していきます。
また、奇楽堂が開発したオリジナル部品セットの頒布に関する情報や、オリジナルiPhoneアプリの紹介なども掲載していく予定です。

あなただけの電子の笛を作ってみませんか!
ただいま、より安く製作できる組み立てキットを開発中です。乞うご期待!
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以下、このブログのカテゴリーの内容を紹介します。
1.MagicFluteとは:MagicFluteの機能や使い方、動画などを紹介します。
2.作り方overview:MagicFluteを作ってみたい方は、まずこちらからお読みください!
3.電子基板の作り方:電子部品の基板への取り付け方、配線など、電子回路系の製作の詳細情報をご紹介します。
4.リコーダー型の組立て:リコーダー型筐体への電子部品取り付けや、全体組立てについて。
5.オカリナ型の組立て:オカリナ型筐体への電子部品取り付けや、全体組立てについて。
6.部品情報:MagicFluteを製作するために必要な部品モジュールの購入先を紹介します。
7.オリジナル部品情報: MagicFluteのオリジナル部品を集めたセットの内容や購入方法、3D Printによる筐体の内容や購入方法について。
8.ファームウェアについて:マイコン内部に搭載されたプログラムのバージョン履歴など。
9.音源情報:MagicFluteを接続して音を鳴らすためのMIDI音源の紹介など。
10.設計資料:必要に応じてMagicFluteの各種設計書を掲載します。

2-1.MagicFluteを作ってみたい方は、まずこちらからお読みください

レーザーカッターを使って安価に作れるMagicFluteの作り方をこのリンク先に掲載しました。手作り感のある笛になります。

なお、ここから下は、以前の3Dプリンタによる筐体の作り方をまとめたものです。

昨年のラズパイ版の動画

昨年のHamamatsu Music Messeの様子が動画になっています。
最初はインタビューの動画ですが、3分50秒くらいからステージでの演奏動画となります。

https://youtu.be/owL-8MCrhJ8

この動画で演奏しているのは、現在のMIDI Controller版ではなく、昨年まで試作していたラズパイによる音源付きMagicFluteです。
ただし、運指やその検出アルゴリズム、また気圧センサから音量に変換するアルゴリズムなどはこの当時から変わっていません。

GarageBandを音源にする

Macを持っている方は、MagicFluteをMacに接続してGarageBandを鳴らすのが一番簡単な方法です。

6-1.気圧センサLPS25Hモジュール

LPS25H使用 気圧センサーモジュールDIP化キット
秋月電子通商
¥600



この気圧センサーは、現在の気圧を絶対値でセンシングし、これをI2C, SPIなどのIFでCPUに情報を伝えます。
MagicFluteでは呼気の強さを気圧で計測するため、このセンサーを使用しています。

6-2.加速度センサADXL345モジュール


3軸加速度センサモジュール ADXL345(SPI/IIC)
秋月電子通商
¥450


加速度センサは、その名の通り加速度をセンシングします。
アインシュタインの一般相対性理論により重力は加速度と等価な物理現象と見なせるので、加速度センサでは重力のセンシングも可能です。
このセンサにはX軸、Y軸、Z軸の三つの加速度センサが搭載されており、単純な加速度だけでなく、衝撃や、センサの傾きや、無重力状態(モノが落下している状態)を検出できます。
MagicFluteは、楽器の傾きを検出するためにこのセンサーを利用しています。

6-3.タッチセンサMPR121モジュール


MPR121搭載静電容量タッチセンサコントローラ
スイッチサイエンス
¥1,243


せんごくネット通販
¥1,120





淡白な包装の割に結構なお値段がします。
このモジュールには、合計12個の電極に人が手が触れたかどうか判断するセンサーが搭載されています。12個の穴を電極に繋げます。
もう片側にある6個の穴はI2C、あるいはSPIにてCPUと接続します。

MagicFluteでは3つの接点があるタッチシートを2枚使うので、穴6つ分しか使いません。

6-4.I2Cバス用双方向電圧レベル変換モジュール(PCA9306)


I2Cバス用双方向電圧レベル変換モジュール(PCA9306)
秋月電子通商
¥150


この部品はI2Cバスの電圧変換に使います。
PIC18F14K50はUSB出力のために5V動作します。ところが、MagicFluteで使用するセンサー類は全て3.3Vです。
センサーとPICとはI2Cで通信をしていますので、このI2Cのレベル変換を行ってあげる必要があり、この部品を使用しています。

6-5.タッチセンサ用透明電極フィルム

タッチセンサ用透明電極フィルム 3ch
BTOS (ビットトレードワン公式オンラインショップ)
¥700

このフィルムを2枚購入する必要があります。



3-4.ハードウェア設定

メイン基板には、ファーム動作を指定するためのハードウェア設定が必要な箇所があります。

2-3.必要な工具

MagicFluteを作るには以下のような工具が必要です。


・ハンダ、ハンダごて
電子工作ですので、何は無くとも必要です。これから一セット揃えるのでしたら、ハンダごてを置く台も必要ですね。

・ニッパー
同じく電子工作の必需品。ケーブルや不要な配線、ピンヘッダなどの切断に使います。

・ケーブルストリッパー
ケーブルのビニール皮膜だけを剥がす工具。無しでも何とかなりますが、イライラしそう。

・ドライバー
書くまでも無いとは思いますが、ネジ締めに使います。さすがに皆さん持ってますよね。

・防水用接着剤
吹き口に気圧センサーを取り付けますが、吹き口内部の密閉性を確保するのは非常に重要です。配線の穴から空気が漏れると気圧が上がらなかったり、風切り音がうるさくなる可能性があります。
こういった箇所の空気穴を塞ぐため、それから電子回路を水分から守るため、防水用接着剤でセンサー以外を覆います。

・テープ
必ず使う場所があるわけではないですが、あれば何かと便利です。仮止めや、ナットの固定などの用途に使います。

・テスター
電子回路製作では、ハンダがきっちり付いているか確認するために、テスターは必需品。こまめにきちんと導通しているか確認しましょう。

2-4.失敗してしまった方へ

モノを作りますので、当然失敗してしまうこともあります。

MagicFluteの組み立ては繊細な作業も多いですし、市販品ではないので部品自体に痒いところに手が届かない部分もあるかと思います。

特にハンダ付けは失敗してしまうとなかなかリカバリが難しく、何千円も出して購入した部品がオシャカになってしまうこともあります。

こちらは個人で作り方を紹介しているサイトですので、失敗した場合の補償までは致しかねますが、一括で販売している部品をバラ売りするなど、こちらで対応出来る範囲でご協力出来ると思います。その際には、お気軽に問い合わせ願います。

また、組み立てで間違いやすいところなどの指摘などありましたら、今後の設計変更などにいかしたり、本サイトでの説明を追加、修正したり致しますので、こちらについてもご意見がありましたら何なりとおしらせくださいませ。

メールアドレスは以下になります。よろしくお願い致します。
kigakudoh@gmail.com

2-5.製作済みの完動品を購入したい方へ

本ブログでは、MagicFluteを製作する方法について情報提供することを目的としていますが、MagicFluteを使いたいけれども、製作せずに完動品を購入したいという方もいるかと思います。

一般的な商品ではなく、個人が製作した電子工作作品を個人間で売買する、ということをご了承していただけるようでしたら、できる限り対応していきたいと考えています。

まだ金額や納期などは決めてはおりませんので、詳細については別途、奇楽堂までお問い合わせください。